11文!目と耳から服用するくすりの英語#18

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https://www.mag2.com/m/0001684701.html#detailbox

■例文:

Lilly is following an agreement via a trade group PhRMA to counter the proposal that the Trump administration pushes with an intention to create more price transparency, so that DTC ads will include online information where consumers can find how much their medications cost.

 

■音声:

■語彙:

trade group(s):業界団体。医療制度への提言や業界のルール作り、イノベーションの促進等の活動を行っている。

PhRMA:Pharmaceutical Research and Manufacturers of America=米国研究製薬工業協会。米国に拠点を置く研究開発志向の製薬企業の業界団体。他の業界団体についてはバイリンガル製薬業界概説4(http://pharma-english.com/archives/753)を参照。

proposal(s):法案。一般的には提案等を指すが、ここでは法律の改正案。

Trump administration:トランプ政権。大統領や首相等のlast nameとadministrationで「○○政権」という決まり文句。

price transparency:価格の透明性。平たく言うと何にいくら払っているかという情報。

DTC ad(s):direct-to-consumer advertisement=消費者への直接の広告。日本をはじめほとんどの国では医療用医薬品の消費者=患者への直接の広告は禁止されている。一方、米国では禁止されていない。

consumer(s):消費者

medication(s):医薬品

 

■重要表現・解説:

follow an agreement:取り決めに従う

counter [名詞]:○○の対策を講じる

push:推し進める

with an intention to [動詞]:○○の意図で

so that [主語] [動詞]:(結果として)○○となる。通常「○○できるように」という意味で用いることが多いが、結果として「○○となる」という意味でも用いられる。この場合の「so that」は実質的には「so」と同様の意味となる。

include online information where [主語] [動詞]:(そこで)○○が××するようなオンライン情報を入れる

can find [名詞]:○○を見つけられる

how much [名詞] cost(s):○○の価格

■訳:

リリーはトランプ政権の推し進める法案に対抗するために、価格の透明性をより高める意図で、業界団体のPhRMAの取り決めに従って、消費者が医薬品の価格を見つけられるような情報を消費者向け広告に含める予定である

■省エネフレーズ:

Lilly is following agreement via PhRMA to counter Trump administration proposal to create more price transparency, so DTC ad will include online information where consumer can find how much their med cost.

このフレーズを実際に自分で活用する際は、冠詞、完了形、3単現のs及び複数形を省略したり、前置詞のミスは無視しても十分通じる。

今回は、冠詞を削除し、複数形を単数形とした。また「trade group PhRMA to counter the proposal that Trump administration pushes with an intention 」を「PhRMA to counter Trump administration proposal」、「medications」を「med」、また「so that」を「so」と簡素化した。

省エネフレーズに関しての詳細は、製薬英語マスターの労力を8割減らすための3つのポイント(保存版)(http://pharma-english.com/archives/64)を参照されたい。

■編集後記

今回は米国で進行している医療制度改革に関するトピックを採り上げました。

背景としては、トランプ政権が米国での医療費の高騰を懸念するあまり「35ドル以上の医薬品について、薬価を消費者向けテレビ広告で明示することを義務付ける」法案を推し進めているという状況があります。

薬価を広告に提示することで、高騰している医薬品の価格を下げる圧力になるのではというのが、政権側の目論見です。
一方、医療機関や製薬業界側は薬価を示したところで患者さんの保険加入状況により実際の自己負担額は異なるため混乱が生じることや憲法上の表現の自由に違反すること等から、政権の方針に反発を示しており、今回のEli Lillyの選択もその立場を明確にしたものとなっています。

今回業界初めての試みの対象となったTrucilityはEli Lillyの売れ筋糖尿病薬です。政権はテレビCMで価格を明示することを求めましたが、Lillyは薬価を直接表示する代わりに消費者が薬価情報にアクセスできるウェブサイトと電話番号を表示しました。
今後は消費者からのフィードバックも吟味しつつ、同社の他の製品にも同様の対応を行っていくということです。

この「広告に価格を明示」することを義務付ける法案ですが、前述のように医療機関と製薬業界は反対しています。
一方、ある金融機関のアンケートによると、65歳以上の米国人の約8割が医薬品の広告に価格を明示すべきと考えているということです。

最終的に広告を巡る議論がどこへ落ちるのかはまだまだ不透明なところがあります。

別の法案では製薬業界が毎年拠出しているDTC広告費について、現状控除可能なところを今後控除不可とすることが提示されています。

まだまだ、政権と業界の小競り合いは続きそうです。

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